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お知らせ

機械にできない人が生み出す付加価値とは?

近年、CAD/CAMや3Dプリンターなどの
機械の精度が飛躍的に向上し、
 
価格も安価なものが増えてきて、
簡単にモノ作りが楽しめるような世界が、
広がってきました。
 
 
それは歯科の世界においても同様、
  
CAD/CAMや3Dプリンターで
口の中に入る補綴物(ほてつぶつ)が、
精度高く作れるようになってきているのです。
  
特に差し歯づくりに関しては、
 
ほぼ、システムが確立されつつあり、
一度データを取り込めば、
同じものを同じ精度で何度でも
繰り返し作り出せるという点において、
  
いままで歯科技工士の泣き所でもあった、
   
失敗したら最初から
作り直さなければならない

  
という悩みを一発解消してくれています。
  
一方で入れ歯の世界はというと、
  
製品そのものが
大型かつ複雑な形状のものが多く、
  
ある程度、形にはできるものの、
製作速度や製品精度の再現性、更には材料コストなどの点で、
様々な課題がまだまだ多く存在しています。
 

↑金属の3Dプリンターによるもの。
 
それに対し、
下の写真は弊社の10年キャリア技工士が作り上げた、
部分入れ歯の金属フレームです。


↑歯型模型に適合している状態
 
 

↑金属フレームを裏から見た状態
 
 
この写真の金属フレームと同等精度のものを
機械で作るにはまだまだ時間がかかると思います。
 
口の中は
髪の毛1本ですら感知する繊細な器官で、
 
この写真ほどの金属フレームを
違和感なく口に入れるということは、

それは、
相当の適合精度が求められることは
いうまでもありません。
 
近い将来、
機械が部分入れ歯の金属フレームを
量産できるような世界は広がるとは思いますが、
 
これが量産されるようになれば、
 
今度は、
 
日本人歯科技工士の鋳造技術による
薄くて適合精度の高い金属フレームが、
 
高い付加価値製品
 
として認められる
ようになってくるのだと思っています。
 
今後、機械化が進むにつれ、
歯科技工は工業化していくでしょう。
 
だからこそオールハンドメイドで、
人の手でしか再現できない
歯科技工士の手先の技術が
より、付加価値性の高いものとなり、
 
求める方は、
それに集まってくる世界になるのではないかと
思っています。
 
そういう意味では、
 
少なくとも機械で作られる製品より
優れたモノを作る必要があり、
 
歯科技工士の付加価値は
 
「人の手で作るからこそ」
 
というポジションにしていかなければなりません。
 
 
だからこそ、
人にしかできない技術を
鍛錬していく必要があるのです。
 
いずれにせよ、
自分たちの価値は自らの努力で
創り出していかなければなりませんね。
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過去の記事はコチラから↓
https://profile.ameba.jp/ameba/prime1995

2020.5.20